活動報告

中野栄小学校第6学年・キリバスSDGs学習2022

1概要

●学校 仙台市立中野栄小学校
●学年 第6学年1~2組
●児童数 64名
●教科 横断的な学習(国語、社会、理科、特別の教科 道徳、総合的な学習の時間)
●単元名 『夢と希望があふれる持続可能な社会をめざして〜キリバスから日本、そして世界へ〜』
●外部連携 日本キリバス協会 ケンタロ・オノ氏、小野ジョン正雄氏

●支援の方向性
昨年度に引き続いて今年の6年生でも実践したいという要望が学校からあった。3年目の継続した取り組みとなる。今までは理科専科の先生が中心となって単元全体を進めてきたが、今年度は各担任が行っていくことになった。

●主な支援内容

2支援の実際

●出前授業「国がなくなる?キリバス共和国と地球温暖化」(9/27)
講師のケンタロ・オノ氏による出前授業を行った。
前半は、気候変動の話がほとんどなく、生い立ちやキリバス共和国のこと、生活の様子などの話である。子供たちは次第に話の内容に引き込まれ、どこまでも続く青い空と海の景色に魅了されていた。後半になると、キリバスが直面している気候変動の問題や海洋ごみ、SDGsの話となる。事前に社会の授業でSDGsについて調べていた子供たちなので関心がとても高く、ケンタロさんの話にぐいぐい入り込んでいった。メモを取りながらもケンタロ・オノ氏を時折じっと見つめ、最後に投げかけられたメッセージを真剣に受け止めている姿が見られた。

ケンタロ・オノ氏の話を聞き入る子供たち

●SDGsに関する図書の貸出と資料の掲示
講話後、各自、SDGsの目標を選んで調べ学習に入るとのことで、SDGsに関する小学生向けの図書を購入して学校に貸し出した。さらに、リーフレットや資料をSDGsの目標ごとにまとめて掲示した。インターネットだけでなく、貸し出した本や資料を見ている子供たちが多かったという先生の話だった。
その後、国語の単元「世界に目を向けて意見文を書こう」で調べて分かったことと自分の意見をまとめていった。

SDGsに関する図書の貸出

●意見交流会でのゲスト参加(12/1)
先生たちの提案で今年度は、授業参観で意見交流会を行うことになった。
学習課題「SDGsの目標についての意見文を発表し合い、つながりを考えながら気付いたことや感想を交流しよう。」を受けて、グループとクラス全体の話し合いが行われた。
はじめは違う目標の意見文を書いた人たち同士で集まり、意見文を発表し合った。キーワードを「つながり」とすることで、子供たちはグループの段階からSDGsの自分の目標と他の子の目標とのつながりを考えていた。
クラス全体での話し合いでは、先生が子供たちの意見を聞き出しながら17の目標をつなげていった。一つの目標の実現のための行動は、他の目標の実現にもつながることに子供たちが気付く授業となった。
最後に、ケンタロ・オノ氏からコメントをもらった。
「みなさんはすごい!日本、いや、世界でも一番SDGsを知っているみなさんです。地球温暖化による影響はキリバスだけでなく日本でも起こっています。卒業までに、日本、仙台ではどうなのかを調べて、行動に移してほしいと思います。」
子供たちの表情に満足感があふれていたとともに、参観していた保護者の方々もとてもうれしそうだった。

ケンタロ・オノ氏からのコメント
クラス全体での話し合い

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