活動報告

七郷小学校第6学年・SDGsまちづくり2022

1概要

●学校 仙台市立七郷小学校
●学年 第6学年
●児童数 112名
●教科等 総合的な学習の時間
●単元名 『未来の七郷・荒浜まちづくり』
●外部連携 MELON内コミュニケーターチーム、4R推進部会(資料提供)

●支援の方向性
東日本大震災以降、仙台市立七郷小学校の6年生では総合的な学習の時間で「まちづくり」の学習を行ってきた。仙台市立荒浜小学校と統合してからは、『未来の七郷・荒浜まちづくり』として活動を継続してきた。今年度は、SDGsの視点を取り入れた「まちづくり」の学習を行っていくとのことだった。
そこで、単元の導入においてSDGsの学習を行ってほしいという要望があり、昨年度、防災主任の先生とともに作成した指導計画による出前授業を実施することになった。学区が太平洋に面しており、SDGsの14「海の豊かさを守ろう」に焦点を当てた授業とした。また、東北大学の学生でスウェーデン留学中の時任晴央氏から小学校への環境学習の出前授業を行ってみたいという要望を受けて、学校側に提案したところ、実施することになった。

●主な支援内容

2支援の実際

●出前授業1「SDGS海洋ごみ」(10/26、45分×3クラス)
T1をMELONスタッフ、T2を CSOラーニング生が担当した。前半は「2030年にお寿司屋さんで魚のネタが食べられなくなる?」という話題から授業をスタートし、予想を立てさせた後、考えられる原因を説明して解決のためのSDGsの目標につなげていった。
後半は、海洋ごみにフォーカスし、学区の荒浜海岸に落ちていた海洋ごみのサンプルを各自に渡して観察させた。 「この管のようなものは何ですか。」
「それは、カキ養殖に使われる“豆管”というもの。」
「このつぶつぶは何ですか。」
「よく見つけたね。それは、肥料プラスチックで田んぼに撒かれたあとのもの。」
手に取って実物を観察させる効果が感じられた。
その後、荒井3丁目公園で6年前に行ったごみの調査結果を各自の端末で見させた。自分たちが1年生のときに捨ててしまったごみかもしれないと気付く子もいた。
最後は、海洋ごみと公園のごみを比べさせた。つながりに気付かない子もいたが、
「公園のごみは大きいが、海洋ごみは細かい。」
「大雨で公園のごみが流されて海まで行く。」
というような友達の発言を聞いて、つながりに気付いていった。
「一つのごみを拾うことにより、何百というマイクロプラスチックのごみになってしまうことを防いだことになるんだよ。」
という話をして、SDGs海洋ごみの授業を終えた。

原因と解決のためのSDGs
海洋ごみの観察

●出前授業2「SDGsなくらし~スウェーデンからの報告」(12/21、45分)
東北大学4年生で現在、スウェーデンのストックホルムに留学中の時任晴央氏を講師として出前授業を行った。オンラインで教室とストックホルムをつないで講話を聞いた。スウェーデンが発祥のIKEAの仙台店の2名の方にも参加してもらった。
2022年、SDGsランキングでスウェーデンは世界第3位の国である。ちなみに日本は19位。どんなところがSDGs的な暮らし方かを時任氏が感じた視点で話してもらった。
SDGsの17の目標に沿って、一つ一つ具体的な例を挙げて話は進んだ。子供たちたちに優しく語りかける口調で分かりやすくていねいに話してもらった。

  • ・休日にお店が閉まっていること
  • ・自転車専用道路が整備されていること
  • ・議員の半数以上が女性であること
驚きの連続で、さすがSDGsランキング上位の国だなと思うことばかりだった。子供たちはもちろん、大人も勉強になった。SDGsの視点で未来の七郷・荒浜のまちづくりを考えていくことにつながる講話となった。
オンライン講話

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