公益財団法人 みやぎ・環境とくらし・ネットワーク

私たちは、緑と水と食をとおして暮らしを考え、地球と地球環境の保全に寄与するために、多くの市民、知識人、協同組合、企業、団体で作られた環境NGOです。

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「宮城県産材を使用した地球環境に優しい復興住宅の提案」と取組み【旧サイトの内容です】

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 1、はじめに            

2012年6月の理事会で「これから建設される復興住宅において環境を配慮した住宅の仕様を宮城県へ提案したい」との意見を受けて、「MELON版復興住宅検討委員会」が組織されました。
県産材の使用や再生可能エネルギーの設備を基本とし、節電の住宅・自然を生かした具体的な提案を目指すことにしました。

 2、提案の目的・内容            
(1)

災害復興住宅を建設する人に対し、災害時のエネルギー確保や再生可能エネルギー等の視点や県産材を使用した木造住宅の建設の意義ならびに環境配慮型住宅の良さを知ってもらうこと。

(2)

建設に関わる企業に対し、県産材を使用した木造住宅の建設の意義を知らせ、積極的な活用を促し、環境配慮型住宅の仕様を積極的に取り入れるように働きかけること。

(3)

県産材を使用した木造住宅や環境配慮型住宅が多く建設されるために宮城県へ補助金等の支援の拡充とモデル住宅建設を促すこと。

(4)

提案書 「宮城県産材を使用した環境にやさしい復興住宅の提案」


平成24年11月1日(木)

宮城県知事 村井 嘉浩 殿

公益財団法人 みやぎ・環境とくらし・ネットワーク(MELON)
                理事長 長谷川 公一 

宮城県産材を使用した地球環境に優しい復興住宅の提案


1. はじめに

東日本大震災から1年半が経過し、各分野での復旧・復興へ向けた取り組みがすすめられています。災害復興住宅は、復興の大きな柱のひとつであり、その規模は、宮城県下広範にわたり、津波被災地を抱える市町村だけでなく、周辺の地域社会に大きな影響を及ぼすものと考えられます。私たち、公益財団法人 みやぎ・環境とくらし・ネットワーク(略称、MELON)は、この災害復興住宅について地球環境保全の立場から、災害時のエネルギー確保の視点や県産材を使用した木造住宅の普及ならびに環境配慮型の住宅の推進等、宮城県が今後すすめていく災害復興住宅の整備に関して、具体的な仕様等を提案することとしました。

すでに、宮城県は「宮城県復興住宅計画」を発表しており、その中の「基本的な考え方」として① 少子高齢社会に対応した住まいづくり、② まちづくり計画との連動、③ 地域コミュニティの維持を図るための取り組み、④ 住民の意向や再建に向けた取り組みへの配慮、⑤ 地域振興・地域産業に配慮した整備、⑥ 地域振興・地域環境に配慮した整備、⑦ 基本性能の確保と環境負荷の低減、⑧ 先導的モデルの取り組み、の8項目が掲げられております。MELONの立場では、⑤⑥⑦⑧について、より具体的に、より実現可能な災害復興住宅の提案をします。

これにより、宮城県の復興住宅整備が地域社会と地域住民にとってより良いものとして実現されることを強く期待するものです。

2. 本提案における基本的な4つの考え方
①宮城県産材を利用した木造住宅の推進を基本とすること。
②省エネルギーと環境負荷の低減に貢献すること。
③緊急時・災害時のエネルギー確保に配慮すること。
④再生可能エネルギーの導入を考慮すること。

以下、この順に本提案について、詳述します。

 
   ■内容の詳述については以下PDF参照■
  ●宮城県産材を利用した木造住宅の推進
  ●省エネルギーと環境に配慮した復興住宅
  ●緊急時・災害時のエネルギー確保と再生可能エネルギー等の利用
 3、これまでの流れ            
(1)

2012年7月19日に「MELON版復興住宅検討委員会」が組織されました。
検討委員会名簿参照(平成25年2月28日時点)

(2) 2012年8月30日第2回みやぎ復興住宅整備推進会議 
場所:県庁特別会議室  オブザーバーとして木城事務局長が出席しました。
(3) 2012年10月23日県庁特別会議室において第3回みやぎ復興住宅整備推進会議へ小野委員、星委員が「宮城県産材を使用した環境にやさしい復興住宅の提案」について構成員の前で発表を行い高い評価をいただきました。
また、第3回より正式な会議の構成員として参加することが承認され、MELONを代表として木城事務局長が出席しました。
第3回みやぎ復興住宅整備推進会議の発表の様子

(小野委員)

(星委員)
(4) 2012年11月1日に村松理事、木城事務局長、菅田事務局員が県庁にて宮城県知事宛てに「宮城県産材を使用した地球環境に優しい復興住宅の提案」を提出しました。
同日に県庁舎記者クラブにて記者発表を行いました。
11月1日村井知事宛てに提案文書を提出(村松理事)
(5) 2012年12月11日仙台福祉プラザにおいて緊急セミナー「生活に関わるエネルギー講話」を行い「宮城県産材を使用した地球環境に優しい復興住宅の提案」と題して星委員が発表を行いました。(参加者:89名) 12月10日緊急セミナー「生活に関わるエネルギー講話」の発表の様子(星委員)
(6) 2013年2月6日第4回みやぎ復興住宅整備推進会議 
場所:県庁特別会議室
構成員として木城事務局長が出席し、災害復興公営住宅へ県産材の使用や規定があるのかを質問し、県からは「山元町で建設している木造住宅では構造材を中心に4割以上を使用していること。今後発注するものについても同様な仕様に整備を進めたい。工事発注の仕様書やガイドライン中で県産材の使用を促す記載がある。今後も県産材のPRを引き続き行っていきたい。」と回答がありました。
第3回みやぎ復興住宅整備推進会議の様子(木城事務局長)
(7) 2013年10月27日「木造住宅と自然エネルギー見学会」
場所:(一社)ブッシュ・クローバ・コミュニティ、(株)建築工房零、
由利設計工房
県産材や省エネ設置の住宅を見学しました。
宮城県産材や省エネ設置の住宅を見学。
(8) 2014年10月14日「鳴子温泉サイト見学会」
場所:東北大学川渡キャンパス、鳴子支社、中山平
詳細はこちら
鳴子温泉の再生可能エネルギー施設見学の様子。
(9) 2014年11月18日「宮城県産材を使用した地球環境に優しい住宅のシンポジウム」
場所:ワタママ食堂、みやぎ生協渡波店
詳細はこちら
ワタママ食堂で、講演(瀬野氏)。
 4、今後の予定            

セミナーの開催や提案の要素を取り入れたモデルルームが建設できるように宮城県へ働きかけます。 次回以降の検討会議では「スマートグリット」などの環境に配慮したまちづくりに関して協議を行う予定です。

■小冊子「杜に住まうエコな家。」発行しました            
 

宮城の自然がはぐくんだ木材や地球環境に配慮した住宅を増やしたいと思い作成しました。
これから住宅を建てる方にぜひ読んでいただきたいです!

森林は成長過程で二酸化炭素を光合成により吸収し、幹や枝などに炭素として貯蔵し、地球温暖化防止の大きな力となります。木材として需要が高まれば森林の整備が進み、森林の機能である洪水・渇水の防止、水源の確保、野生生物の住処の確保などにつながります。宮城県産材を積極的に使いましょう。
最新の省エネ設備・機器や再生可能エネルギーなどを導入し、化石燃料によるエネルギー消費量を減らす工夫をしましょう。
ガスボンベやLPG燃料電池など緊急時や災害時のエネルギーの確保を事前に行い、備えましょう。
太陽光や風力、木質バイオマス(薪ストーブ、ペレットストーブなど)などを備え、ライフラインが途絶えても電源や熱源として活用しましょう。
作成:公益財団法人 みやぎ・環境とくらし・ネットワーク(MELON)
MELON版復興住宅検討委員会
発行日:2014年3月7日
作成支援:宮城県建築住宅センター「平成25年度災害復興活動支援事業」
※無料配布しております。ご希望の方はMELON事務局までお問い合わせください。
  全ページのダウンロードはこちら


(本件への問い合わせはMELON事務局 担当 菅田まで)
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