公益財団法人 みやぎ・環境とくらし・ネットワーク

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執筆■小林幸司  2007/8/1up
「クルマの乗り方、考え直してみませんか?」

 みなさんは、普段クルマに乗りますか?どのくらいの頻度でクルマを使ってますか?

 仙台市に限らず、都市部のクルマ社会の問題点はだいたい同じような状況かと思います。
 ㈰無尽蔵にクルマが増え都市部に集中し、いたるところで渋滞がおきる。⇒ ㈪渋滞によってバスなど公共交通のダイヤが乱れる ⇒ ㈫バス時間があてにならないのでクルマ利用者が増える ⇒ ㈬バス利用者が減ることで採算割れし路線や本数が減る。 ⇒ ㈭バスの不便さが増し、さらにクルマが増える。 ⇒ ㈰に戻る、という悪循環。
 しかも渋滞がおきることによってムダな排ガス放出も増え、当然環境にも悪いわけです。どうしたらいいでしょう。交通政策的な視点では、車両の流入規制とかLRT(現代版路面電車のようなものです)の導入とかいろんな考え方がありますが、その辺の話しはこのコーナーには適さないと思うので、別の視点で見てみます。

 当然クルマは環境に良くないわけですが、環境のためにクルマをなくしたらいい、とまでは思いません。荷物を運んだり、足腰の弱い方でも移動できたりとクルマのメリットは大きいです。それにクルマが趣味の人だったらガマンしろというのは酷な話しです。自分もクルマで旅行にも行きますし、今のところクルマを手放す気にはなれません。無理は続きませんから、一人ひとりが無理なくできることを実践すればいいと思います。

 そこで、クルマに乗る前にちょっとだけ考えてみませんか。“今日はクルマでなくてはダメ?”“他の交通手段で行ったら大変?”“重い荷物はあったっけ?”“クルマのほうが効率のいい場所だっけ?”ちょっと考えてみると、クルマがなくてもあまり問題ないときって結構あるんじゃないでしょうか。でも、これも無理することはないのです。クルマのほうが便利だったり、クルマに乗りたいときは乗ったらいいと思うのです。要は“ムダ”にクルマに乗るのはやめませんか?という話しです。

 一人ひとりがこの“ムダ”を省いただけでも、街全体のクルマの量はかなり減ると思います。そうなれば、渋滞が減ってバスも時間通りに走れますし、利用者が増えて本数も増えるかもしれません。

 自分でも環境のシゴトをするようになってから、ムダなクルマの利用を減らすように心がけています。そうすると、環境に良いだけでなく思わぬご褒美もあります。それはいろんなことへの“気づき”です。知ってる道を通っていても、歩いたり自転車に乗ったりすることでクルマでは見えなかったものが見えたりします。気づかなかったことに気づいたりします。
 “あ、この木に花が咲いた”とか、“ここの景色がきれい”とか、“この家にかわいい犬かいる”とかetc・・・。たいしたことじゃないかもしれません。知らなくても問題ないことかもしれません。でも、こういうことに気づけるようになると楽しいですよ。心が豊かになり、気持ちに余裕ができるような気がします。

 いつもクルマに乗っているあなたも、気が向いたらちょっとクルマを置いて出かけてみてください。きっとクルマのスピードでは見えなかったものが見えると思いますよ。

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