公益財団法人 みやぎ・環境とくらし・ネットワーク

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5月のテーマ「事務局員の海外放浪記」
日時 2006年5月20日(土)13:00〜15:00
場所 フォレスト仙台5F 501会議室
話題提供 MELONスタッフ井上
Report/RNECS丸山浩司
 今回はMELON事務局員I氏にその半生記(?)を語ってもらいました。
 会社員をしていた若かりしI氏は、「自分はこのままでいいのか?」と一念発起し、東南アジアへ放浪の旅に出ました。若いっていいですね。まぶしいです。
 さて、クラブフォレストでは特に、OISCA(The Industrial,Spiritual and Cultual Advancement-International)の研修で滞在したフィジーのことを話してもらいました。I氏はフィジーの研修施設でフィジーの研修生とともに生活しながら、農業実習を受けてきたそうです。この研修を受けたフィジーの若者は、村に帰ってリーダー的存在になるとか。
 I氏のフィジーでの風土や文化の体験談もなかなか興味深いものでした。村民が好んで飲むカバという飲み物や、情熱的なニケダンスなどなど・・・。カバは強い鎮静作用があるようで、飲むとボーっとして、千鳥足になるほどの効果があったそうです。逆に、ニケダンスは踊っていてものすごく興奮したという話でした。 
 また、印象に残ったのは「ケレケレ」という言葉です。この言葉は「ちょっと助けてくれ」というような意味で、フィジー人の間でよく使われるそうです。フィジーは「金持ちはいないけど、生活できない人もいない」社会で、自分のもの他人のものという意識が強くなく、相互扶助的な文化を持っているようです。「ちょっと助けてくんない?」ときたら「ああ、いいよいいよ」と返ってくるわけですね。
 この文化は見習うべきところもあると思うのですが、直面している環境問題に対して「誰かが助けてくれるだろう」という発想で、自分たちで何もしようとしない傾向にあり(それがフィジーの人にとって特に解決する必要もないという理由もありますが)、そのところは変えていくべきだとI氏は言いまフィジーでは、観光開発とパルプ原料のためにマングローブの森林が伐採され、マングローブがなくなってしまったところもあるそうです。国外のNGO団体が頻繁に植林をしているのですが、村人によるその後の手入れが不十分で枯れてしまうというケースもあるそうです。その一方で、村人が活動の趣旨を理解して手入れを続け、マングローブの林が戻ってきた地域ももちろんあるということです。
   
 おそらく、フィジーの人たちはほとんど変化のない生活を続けてきたため、島の外の人たちが入ってきて周りの環境が変わり、自分の生活が変わっても、また「変化のない生活」を続けようとするのではないでしょうか。そんなあり方を、島の外の人たちが変えようとするのは傲慢かもしれませんが、地球全体にかかわる環境問題を引き起こした側として、とるべきひとつの道なのかなと思いまし最後にI氏から海外を自分の目で見るのはとてもいいことだと熱いメッセージを受け、フィジーに目を向けた2時間を終えました。