公益財団法人 みやぎ・環境とくらし・ネットワーク

私たちは、緑と水と食をとおして暮らしを考え、地球と地球環境の保全に寄与するために、多くの市民、知識人、協同組合、企業、団体で作られた環境NGOです。

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6月のテーマ「あなたとわたしの環境意識」
日時 2006年6月23日(金)17:00〜19:00
場所 東北大学川内キャンパスC棟304
進行 RNECS
Report/RNECS松下五樹
 今回のクラブフォレストでは「あなたとわたしの環境意識」をテーマに「周りの人に環境意識を持ってもらうには?」という問題について、東北大の教室を借りて行われました。
 今までのクラブフォレストとは違って、資料も具体的な話題もまったく無い状態から、参加者の経験・知識・考えをお互いに言葉にして交わす、対話形式で行いました。資料は一応用意されていたのですが、参加した皆さんの並々ならぬ環境意識のおかげで、資料なしでも話はどんどん盛り上がり、時に笑ったり、時に考え込んだりしながら、充実した話ができたのではないかと思います。
 5人程度の少人数のグループに分かれて話をしたのですが、最後の各班からの発表では、色々と興味深い話が出ました。
 
 まずは、キューバへの旅行経験のある方が、キューバの美しい海を見て環境に対する興味を持つようになったという話。あのきれいな海を守ことに繋がるなら…とその後の様々な行動も継続できるようになったそうです。環境に本当に興味を持つきっかけは、論理ではなく自然に触れることによって手にする実感であり、より多くの人にそういう実感ができる機会をつくることが環境意識を広げていく上で大切だ、との意見をいただきました。キレイなものを見て、それが環境意識の向上と普及に繋がっていけば、これ以上素晴らしい事は無いでしょう。
 又、個人レベルでは環境に対する興味はあるけれども何をすればいいのか分からない、あと一歩行動に踏み込めない人達は、身に迫るような危機感を持てないからではなか、という意見も出ました。しかしいくら「環境に対する危機感を持とう!」と言ったとしても、環境意識と一語の中に個人個人が考えているものは、国や社会、生活様式、世代ごとにバラバラで、意識の前提が異なっているため、一様なものを押し付けてしまえばそこに衝突が起きかねないだろうという難しいジレンマにぶつかっていました。

 一番ハッとさせられたのは、日本人だって環境意識をちゃんと持っているじゃないか、というスウェーデンの人の言葉です(スウェーデンの方が直接いらした訳ではありませんが)。日本では「もっと環境について考えなくては!」と方々で叫ばれていますが、制度ばかりが先行して市民の意識が追い着いていないドイツなどに比べれば日本人はずっと意識があり、それを問題視するのは理想が高すぎるからではないのか、という発表でした。高い理想を追うのもいいかもしれないけど、まずは身の回りの出来る事から意識し、行動してゆくのが一番!…ということでしょうか。

 今回は時間の関係で不完全燃焼に終わってしまった話もあったでしょうが、環境については日常生活の中では話せない内容では決してないと思います。普段からでも気付いた事を気付いた人と話し、その輪をだんだんと広げていければ、小さな所から環境意識は育っていくのではないでしょうか。