公益財団法人 みやぎ・環境とくらし・ネットワーク

私たちは、緑と水と食をとおして暮らしを考え、地球と地球環境の保全に寄与するために、多くの市民、知識人、協同組合、企業、団体で作られた環境NGOです。

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仙臺農塾

仙臺農塾プロジェクトVol.3 第1回
大人の遠足・名取編「三浦さん家の夏野菜と出会う」

日時 2014年8月31日(日)10:00~14:00
会場 三浦さん家と農園(名取市下余田字飯塚410-3)
ゲスト 三浦隆弘さん(なとり農と自然のがっこう)
参加費 2,000円
参加 23名

第一弾のゲストは、冬のせり、初夏のみょうがたけで知られている名取の農家・三浦隆弘さん。
そんな三浦さんの夏まっさかりの農園を見学し、収穫体験などを通して、農業への思い、食へのこだわりを伺います。

暑いほどの好天に恵まれて遅刻者もなく始まった今回の農塾。
まずは三浦隆弘さんの畑で収穫体験です。
最初にナスの収穫方法のレクチャーを受けてから開始。

嬉しそうにナスを探す参加者。
三浦さんのナス畑には3種類のナスがありました。
一般的なナスの他にも珍しい「ゼブラナス」。白と紫の縞々のもようのナスです。
とても新鮮で、そのままがぶりとかぶりつく人も。
「あまいっ!もさもさしてない!」と生のナスの美味しさに驚いていました。

次はお昼ごはんの「ずんだもち」を作る作業です。
まずは枝豆のサヤをひとつひとつ枝から外す作業。地道な作業です…。

外した枝豆を柔らかめにゆでたら、今度は豆を取り出して、さらに薄皮も剥きます!
これがさらに地道な作業!!
みんなで作業をするのでなんとかがんばれましたが、一人でやっていたらめげてしまいそうです。
それでも参加者同士が会話をしながら、こうしたら早くむけるんじゃないか、と工夫しながら楽しみました。

薄皮を撮った薄緑色の枝豆をすり鉢でつぶしていきます。
途中砂糖、みりん、塩を加えて、さらにすっていきます。
ずんだは味の調整が意外と難しく、何度も味見しながらお好みの味を探していきました。合計三回、ずんだを作りましたが、甘め、さっぱりめ、しょっぱめと雰囲気が違う三種類のずんだができました。
どれも市販品よりずっとお豆の味が濃いずんだでした!

昼食は、みんなで作ったずんだもち、みんなで採ったナスとキュウリの即席漬け、ナス入りのお吸い物です。
なすのお漬物はみょうが入りの、三浦家の味。塩と砂糖のバランスが絶妙でした。
ずんだもちは豆の味がしっかり感じられるのに青臭くない、食べごたえがある一品に仕上がりました。
収穫から行ったお料理は、おいしさもひとしおです。

食後は、三浦さんのせり畑を見学しました。
田んぼに浮かんでいるのがせりの茎です。
この時期は、せりの茎が田んぼに浮かんでいるだけで、スーパーで見かけるせりの姿はありません。初めて見る夏のせり畑の意外な姿に驚きです。

茎の途中から小さな芽と根が出ています。
三浦さんはこの小さなめを育てて、冬のセリとして出荷するのです。
つまり、自分でセリの苗を作り、育て、出荷し、そのうち一部を残しておきまた苗を作る。
そうしてセリを作り続けてきたから、この名取下余田独自の「仙台セリ」になったんですね。

せりは、栽培方法によっては通年で栽培し、収量を上げることができるそうです。
しかし、おいしい野菜を目指している三浦さんのお家ではせり本来の生育期に合わせて年一回の収穫を行っています。
三浦さんのせりにはファンの方も多く、わざわざ三浦さんのお家に買いに来る方もいらっしゃるそうです!

せり畑を見学後、参加者で感想をシェアしあいました。
三浦さんは、「野菜を一年中栽培することや、収量を上げることに重きを置いている農家さんもいるが、うちではおいしい野菜を生産することに重きをおいている」とおっしゃっていました。
農家さんによってそれぞれの流儀がありますが、消費者としてどんな流儀の農家さんを支持したいのか考えることができたらいいですね。
参加者からは、貴重な経験ができた、どの野菜もとってもおいしかったといった声が聞かれました。
三浦さん、ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!