グリーンカーテン観察会~仙台市立長命ケ丘小学校
9月14日(月)、ブランチ仙台で育てているグリーンカーテンの観察会を行いました。MELONとまちづくりスポット仙台、せんだいE-Actionの主催です。やって来たのは、長命ケ丘小学校5年生のみなさんです。みんなで来るのは、6月24日の苗植えのとき以来です。
秋雨前線と低気圧の影響で雨続きの毎日で、この日も朝から曇り。ところが、こどもたちが着いたころには晴れに変わりました。
説明を受けた後、南側壁面のグリーンカーテンに移動して、観察と効果測定をしました。測定をしていただいたのは、伊達武将隊の政宗様、景綱様、重綱様の方々です。放射温度計とサーモグラフィで温度を測ってもらいました。鎧を着ながら電子機器を操作する姿があたかも現代にタイムスリップしたかのようです。
ある子の記録によると、グリーンカーテンの日なたが37℃、日かげが29℃で8℃低く、黒い壁の日なたが45℃、日かげが30℃で15℃も低い結果となり、遮熱効果を確認することができました。そば店・孫三前のグリーンカーテンの日かげにこどもたちが実際に立ってみると、葉っぱの間を風が吹き抜けて、涼しさを感じることができました。
小さなゴーヤの実もなっていたので、こどもたちに収穫してもらいました。
政宗様からは「みなの家でもグリーンカーテンをやってほしい。」というおことばをいただきました。こどもたちからは、「効果を確かめられてよかった。」という感想をもらいました。この日は、仙台放送と河北新報の取材も入りました。
黒い壁を覆いつくすように育ったグリーンカーテン。昨年は暑すぎて育ちがもう少しでしたが、今年は今まで一番よい生育状況です。11月の撤収作業まで、世話を続けていきたいと思います。
SDGs環境出前講話キリバス編~栗原市立築館小学校
9月7日(月)、SDGs環境出前講話キリバス編を栗原市立築館小学校4年生で行いました。築館小学校は今回で5回目となる最多開催校の一つです。
秋雨前線と低気圧によって最大級の大雨になるかもしれないという中、仙台から築館に移動しました。幸い、前が見えないほどの大雨にはなりませんでした。しかし、場所によっては被害があるなど、気候変動による影響が日常的に感じられるようになってしまったといえます。
前半、何度も笑いありの反応で、話を熱心に聞いていました。後半、「キリバスが沈んでしまうかもしれない。」ということを聞いたこどもたちは、「えっ!」「なんで?」という驚きの反応を示しました。とても素直なこどもたちでした。
4年生のこどもたちは、「出動!我らエコ調査隊」というテーマで環境学習をしてきたとのこと。今後は、リサイクルにも取り組む予定だそうです。行動に期待します。
SDGs環境出前講話キリバス編~仙台市立芦口小学校
9月4日(金)、SDGs環境出前講話キリバス編を仙台市立芦口小学校5年生で行いました。芦口小学校は、MELONが行っているSDGs教育プロジェクトの学校の一つです。5年生のみなさんは、総合的な学習の時間で「環境」と「防災」をテーマとして学習をしています。
4月から気候変動対策として、グリーンカーテンに取り組んできました。校舎南側の一部に1階から2階まで麻縄を張り、つる性植物のヘチマ、アサガオ、ゴーヤを植えました。今ではすっかり緑に覆われました。講師のケンタロさんにも見てもらいました。
今年も世界各地で気候変動による災害が発生しています。ケンタロさんのお話でも、フィリピンのモンスーン被害、スイスとネパール、中国の氷河滑落による土砂災害が紹介されました。日本でも、西日本は今年も猛暑に見舞われました。
グリーンカーテンという行動をすでに起こしているこどもたち。学習発表会で今までの学びを伝えるとのことですので、楽しみにしています。
SDGs環境出前講話・語り部活動~仙台市立人来田小学校
8月27日(金)、SDGs環境出前講話・語り部活動を仙台市立人来田小学校4年生で行いました。宮城教育大学大学院生の庄子さくらさんによる語り部活動です。4年生のみなさんは、明日、震災遺構荒浜小学校の見学に行くとのこと。前日に、震災時、荒浜小学校1年生だった庄子さんの話を聞くことができるという、願ってもない機会となりました。
去年までは、語り部活動ということでお話のみでしたが、今年からスライドを映してもらいました。お話だけでもすごく伝わる内容なのですが、スライドが加わったことで、より伝わるようになった感じです。こどもたちは、静かに庄子さんの話を聞き入り、熱心にメモを取っていました。
講話後には次々と質問が出ました。
「そのとき、なんの授業を受けていたのですか。」
「荒浜に動物はいましたか。」
「海からどれくらいですか。」
「荒浜にいた人たちは何人ですか。」
明日は、いよいよ震災遺構荒浜小学校です。
「かわいそうだなでなく、荒浜のよいところも見つけてきてくださいね。」
というメッセージで終わりました。
MELON会員団体訪問記 第14弾 株式会社 千田環境ホールディングス・有限会社 千田清掃 ~千田清掃が挑むバイオディーゼル燃料(BDF)の地産地消と未来への循環~
【訪問情報】
■訪問日:2026年6月19日(金)
■訪問先:株式会社 千田環境ホールディングス・有限会社 千田清掃
■訪問者:MELON情報センター 石垣政裕(MELON理事)、菊地淳、吉田美緒
株式会社 千田環境ホールディングス・有限会社 千田清掃(以下、千田清掃)が行っているバイオディーゼル燃料(以下、BDF)の製造・販売について、プラントの見学と共に取材してきました。
千田清掃のBDF製造や環境への取り組み等について執行役員 常務・鈴木一生様、営業企画チーム 村田和宏様・高野友美様よりお話を伺いました。
プラントの見学
大崎市内にある千田清掃の事務所とBDF製造プラントにお邪魔し、早速敷地内にあるプラントを見学させていただきました。
BDFの原料となるのは、飲食店などから回収された「植物性の使用済み食用油」です。
製造にあたっては、まず不純物を取り除く「前処理」を行います。このとき、油の回収に使用されたペール缶の洗浄を、地元の就労支援施設の方々に依頼しているとのこと。事業を通じて地域福祉との連携が生まれている点も非常に印象的でした。
前処理を終えた油は、遠心分離機にかけて濾過されます。その後、メタノールと触媒を加えて化学反応を起こさせ、静置沈殿させることで、ようやく「BDF」と「グリセリン」の二つに分離します。
分離された「BDF」(黄色)と「グリセリン」(黒色)
驚いたのは、この過程で出る副産物や不純物が、すべて次の資源へと生まれ変わっていることです。
不純物: 飼料などに活用
グリセリン: 堆肥の発酵促進剤として活用に期待されている
なんと、このグリセリンは植物の成長にも役立つそう!
千田清掃の敷地内でグリセリンコンポストを加えた土とそうではない土にそれぞれトマト、ズッキーニを植えて比較したものを見せてもらいました。
ズッキーニの苗。左側の植木鉢がグリセリンコンポストを加えた土
その結果は一目瞭然!文字通り「捨てるところが一切ない」循環の仕組みに、これからの可能性が期待されます。
分離された燃料は、さらに洗浄を経て不純物の少ない状態へと磨かれます。そこからさらに「減圧蒸留」を行い、急激に冷却することで、極めて純度の高いBDFが精製されます。最後に厳密な分析を経て、ようやく製品として出荷されていきます。
千田清掃の最大の強みは、原料の「回収」から「製造」、そして「販売」までを一括で行う一気通貫の体制(オールインワン)にあります。
妥協のない品質管理によって作られる高クオリティなBDFは全国的にも評価が高く、2026年1月には「みやぎ優れMONO」にも見事認定されました。
原料が植物油であるBDFは、確実な脱炭素(カーボンニュートラル)につながるだけでなく、地域の資源を地域で回す「地産地消」、さらには「ごみの削減」にも直結します。まさに、これからの持続可能な社会に欠かせない、可能性に満ちあふれた燃料であることを再認識する機会となりました。
◇◇◇
プラントをじっくり見学させていただいた後は、鈴木様と高野様にお話を伺いました。
バイオディーゼル燃料(BDF)事業に取り組むきっかけ。
千田清掃は1952年にトイレの汲み取り事業からスタート。地球温暖化への問題意識や社員からの発案をきっかけに、2005年4月からBDF事業を開始しました。
当時、日本国内でもBDF事業は地球温暖化対策への機運が高まっており、多くの企業が参入したものの国の基準がなく粗悪品によるトラブルもあり、バイオ燃料のイメージは悪くなり、国もブームののち、すぐに手を放してしまうような状況でした。
多くの企業が撤退していく中、回収・製造・販売までを一括で行う全国的にも珍しいスタイルで行っていた千田清掃は「自分たちの燃料の質を徹底的に調べる」ことにこだわり、プラントに蒸留機を導入。コストをかけて品質を極限まで高める道を選びました。この時の「妥協しない品質へのこだわり」が、現在の「日本トップクラスの品質」という圧倒的な強みへとつながっていきました。
エコマーク認定番号第1号! 製造したBDFも自分たちの手で販売
地域で挑むBDFの地産地消
千田清掃の鈴木氏から、日本国内で回収された良質な使用済み食用油の多くは、海外に流出してしまっていることを伺いました。さらに深刻なのは、そうして海外へ流出した油がバイオ燃料の他どのように処理されているのか分かっていないのが実情です。
さらにライフスタイルの変化に伴い、家庭で油を使用する機会自体は減少しつつあります。しかし、千田清掃は長年地域で回収を続けてきた信頼の積み重ねにより、全体の回収量は増加傾向にあります。
とはいえ、同社が掲げる高い目標値から見れば、まだまだ十分な量には達していないとのこと。
回収量をさらに引き上げるため、千田清掃が力を注いでいるのが、次世代への「教育」と「地道な啓発活動」です。 地元の小学校や高校などを訪れ、出前授業やキャリア講演を積極的に実施。授業では、実際に子どもたちにバイオ燃料で動くカートに乗ってもらい、「焼き鳥のようなにおいがする!」といった五感を通したリアルな体験を提供しています。
「環境に良いから」という理屈だけでなく、地域の人々に実際に触れて、驚いてもらい、ファンになってもらうこと。それこそが、制度の壁を越えて地域全体へBDFを普及させていくための、最も確実な一歩となっています。
バイオ燃料で動くカートは子どもたちに大人気! 発電機の排気ガスの匂いも体験
【未来への展望】点を線に。スポーツ、農業、福祉とつながる「循環型社会」の創出
20年前に日本国内でBDF事業が始まって以来、いまだに国としての統一された明確な品質基準がない現状があります。だからこそ、千田清掃は今期以降の大きな目標を掲げています。それは、同社がこだわり抜いて培ってきた「千田清掃の品質基準を、そのまま日本のスタンダードにしていく」ということ。 サンプルを求める声が全国から寄せられている今、同社は名実ともに日本のバイオ燃料界を牽引する存在になろうとしています。
さらに、千田清掃は様々な領域の壁を越えたユニークな連携にあります。これまでバラバラだった地域の取り組み(点)を、同社がハブとなることで一つの大きなストーリー(線)へとつなぎ始めています。
今回の取材を通して私たちの食生活から生み出される食用油、再生に至るその行方を追って行くうちに、一企業の歩むべき一つの矜持が見えてきます。地域が環境を見つめていくうえで、とても参考になりました。もっと多くの方に知ってもいらいたいと思っています。ご協力ありがとうございました!
■訪 問 先:株式会社 千田環境ホールディングス・有限会社 千田清掃
■事業内容:バイオディーゼル燃料製造販売業、生活支援サービス業
■設 立: 1952年10月
■所 在 地 :〒989-6254 宮城県大崎市古川狐塚字西田77番地
■WEBサイト:https://clean77.jp/