SDGs環境出前講話・南極編~仙台市立岡田小学校

2023年1月23日(月)、仙台市立岡田小学校3年生を対象に第49次南極地域観測隊員で宮城県地球温暖化防止活動推進員の石井ひろこさんによるSDGs環境出前講話(南極編)が行われました。

南極ってどんなところ?

最初は、日本を出発して南極に着くまでに何日かかるでしょう?といった質問からスタート。石井さんは次々に質問し、子供たちも軽快に答えていました。

石井さん「何で行くと思いますか?」
子供たち「飛行機!」「船!」「ロケット!」

ちなみに、日本から南極へは、船で50~60日かかります。
どうしてそれほど時間がかかるのか……?
南極の海は厚い氷におおわれているため、船は、「いったんバック→氷に乗り上げる→割れた氷の間を進む」を繰り返しながら進むからです。

南極にいる動物たちの写真が出てくると「かわいい~!」「ぺんぎん!」と盛り上がり、オーロラの写真が出てくると「きれい~!」「やばっ!」と感想を口に出さずにはいられない子供たち。
ちなみに、シロクマは南極にはいません。(北極です!)

さらに、昭和基地での暮らしの話になると、隊員の食事、観測現場の様子、使われる道具などの豊富な写真を交えながら、元南極地域観測隊員ならではの臨場感あふれる講話が続きます。

南極で暮らすために大切なこと

昭和基地の気温はマイナス40℃になるそうで、さらに寒い地域ではマイナス90℃にもなるそうです。

船には、隊員たちが南極大陸で1年間生きていくために必要な食料や石油なども積んでいきます。
例えば、1年間の食料の目安は、1人あたり1トンだそうです。
また、発電機や雪上車に使う石油は600キロリットル、タンクローリー30台分に相当するのだとか。
水やお湯をつくるのにもエネルギーが必要となります。
また、電気をつくる方法は、石油だけではなく、ソーラーパネル(太陽光発電)や風車(風力発電)も使います。
無駄づかいをしない工夫をして暮らしている様子が伝わってきました。
ゴミは200トン出て、全て10種類以上に分別して持ち帰ります。
南極では他の国々も観測していて、みんなで決めたルールがあるそうです。

観測担当以外にも、料理をつくる人、電気に詳しい技術者、車に詳しい技術者、お医者さんなど、基地の暮らしを守る隊員がいます。
1年間の南極での暮らしは、危ない場面、失敗、けんか、色々あるからこそ、最も大切なことは「みんなで、笑顔で日本へ帰ること!」と石井さん。
さらに、観測の仕事以外にも遊びを考えたり、工作する係などを分担したりするのだそうです。
みんなが、いつまでも、幸せに生きるためのSDGsにつながるヒントがたくさんありました。

(ストップ温暖化センターみやぎ 早川)