「全国学校給食週間」をご存知ですか?

1月24日から1月30日までは「全国学校給食週間」だそうです。学校給食の意義や役割について、児童生徒や教職員、保護者や地域住民の理解を深め、関心を高めるため、全国で様々な行事が行われています。
※文部科学省 全国学校給食週間について

2022年12月、仙台市立中野栄小学校の授業見学へ同行した際、栄養士の平野明惠美先生にお話を伺いましたので、その内容をご紹介したいと思います。この機会に皆さまもぜひ地域の学校給食へ関心を寄せていただければ幸いです。
(※授業見学レポートはこちら。授業参観日に意見交流会「SDGs発表会」~仙台市立中野栄小学校

子どもたちに豊かな食経験を

核家族化が進み、共働きの家庭も増え、子どもたちの食生活を取り巻く環境が大きく変化している中で、やはり食の経験が乏しかったり、偏った栄養摂取だったり、、肥満傾向の増加など健康状態について懸念される点が多く見られるようになった今日では、学校給食の果たす役割はますます大きくなっているのだと感じます。

「給食では子どもたちにいろいろな経験をしてほしいので、様々な旬の食材を使うようにして、和食中心のメニューを考えています」と話す平野先生。給食では、煮干しから出汁をとってお味噌汁を作っており、メニューも子どもたちが食べなれているカレーライスやハンバーグなどはほとんど出さないようにしているそう。

現在、幼児を育てている筆者としても、成長期である子どもたちには栄養のある食事や旬の食材を取り入れたメニューを出したいと思っています。ただ、家庭でそれを実践するのはなかなか難しいところ・・・忙しい日々の中でも何か工夫できるポイントはありますかと聞いたところ、「お味噌汁を取り入れるのがおすすめです。いまはお味噌汁を毎日作るご家庭も少なくなってきていますが、味噌はどんな食材にも合いますし、旬の食材も取り入れやすいんです。」とのこと。
なるほど!毎日違うメニューを考えるのは大変ですから、旬の食材を気にかけるだけで良いのはチャレンジしやすいですね。

他にも、平野先生は「津波防災の日」に合わせて非常食とお皿を汚さない食べ方にチャレンジする防災メニューや、「和食の日」に合わせて近くの和食のお店のご主人と栄養教諭、給食室のスタッフが協力して考えた「和食の達人給食」という献立などを取り入れ、給食を通して子どもたちに様々な機会を提供しているそうです。

小学校の給食を試食!

子どもの頃は毎日食べていた給食。当時は、学校に行けば美味しい食事をお腹いっぱい食べられることに何の疑問も持っていませんでしたが、大人になり再び目の前にすると、トレーの上に並べられた食器の感じがなんとも懐かしく感動してしまいました。パンは、米粉パンだそうです。

以前は保護者を対象に給食試食会が行われていたそうですが、現在はコロナウイルスの影響により中止となっており、栄養士の先生から保護者の方々にお話しする機会はほとんどないそう。今回、栄養士の平野先生の子どもたちや給食への想いを聞くことができ、私も子どもたちには美味しい楽しい食事の経験を積んでもらいたいなという思いが募りました。

子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けるための重要な役割を果たしている「学校給食」。今後もまた機会があれば、栄養士の先生たちの想いを発信していけたらと思います。

(MELON事務局 小山田)